痛くならない!疲れない!足に合うパンプスの正しい選び方

普段使いからビジネス、パーティーや結婚式など、様々なシーンで必要となるパンプス。履く機会が多い一方で、自分の足に合うパンプスを探せずお悩みの方も多いのではないかと思います。そこで今回は、足を痛めず履きやすい、自分の足に合ったパンプスの選び方をご紹介します。

パンプスの正しい選び方

足を痛めず疲れない、履き心地のいいパンプスを選ぶポイントは、「足のサイズに合ったパンプスを選ぶこと」「質の良いパンプスを選ぶこと」の2点です。まずは試し履きをしてみましょう。ブランドやメーカー、デザインや素材によってサイズ感や履き心地は異なるので、必ず試着してから購入します。
【試し履きをする時の注意点】
・足がむくむ夕方に試着する
・両足で履き、実際に歩いてみる
・サイズよりも履き心地を重視する

パンプスのサイズの選び方

試着したら、パンプスと足のサイズが合っているかを確認します。ポイントは以下の6点です。
・足の長さ(縦幅)が合っていて、かかとに隙間のできないもの
・痛みなく足の幅(横幅)にフィットするもの
・足の指周りに1~1.5cmほどの余裕があるもの
・履き口やかかとにフィット感のあるもの
・かかとやくるぶしの高さが足の形に合っているもの
・履いたときに前滑りしないもの
足の痛みを気にして大きめのサイズを選ぶ方もいらっしゃいますが、大きいサイズは足に合わないためNG。足に合わないパンプスを履いていると、足を痛めたり、靴擦れ、タコ、外反母趾、内反小趾、ハンマートゥなど様々なトラブルの原因となります。歩行中に靴が脱げてしまうなどの危険性も。また、サイズが合っていないパンプスは、変形してすぐに履けなくなってしまうというデメリットもあります。
【シューフィッターを上手に活用】
足に合うサイズがよくわからない、という方は、一度、シューフィッターがいる百貨店や専門店で、足のサイズを測ることをおすすめします。シューフィッターは、専門的な視点で足全体のサイズの測定や、足に合う靴の選定などカウンセリングサービスを無料で行っています。実際に足を見てもらいながら、色々と相談してみましょう。

パンプスの機能・デザイン・素材の選び方

サイズが合っていることが確認できたら、次は機能面を確認します。ポイントは以下の8点です。
・アッパー(甲革)素材が擦れにくく伸びすぎない、足を痛めない柔らかさのもの
・アッパー部分が足指すべてを十分に包み込むデザインのもの
・衝撃を吸収するクッション性を備えた柔らかな中底のもの
・パンプスを左右にねじったときに全体がねじれず、靴の骨格にあたるシャンクに強度があり硬いもの
・靴底が滑りにくいもの
・靴底の前1/3が硬すぎず、指先を蹴る動作ができる程度に柔らかいもの(靴底すべてが柔らかいものはNG)
・かかとのカウンター(かかと部分に挿入された芯)が長く、硬くしっかりと安定感のあるもの
・ヒールが硬く、かかとの中心に重心が乗り安定するもの。理想の高さは3~4cm、上限の目安は6cm
【ストラップと中敷きは前滑りの防止に】
本来、パンプスは足のサイズに合ったものを選ぶことが前提。多くの方が、サイズ調整に中敷きを使用していますが、それはやめましょう。中敷きは、ストッキングを着用するときに足が前に滑ってしまうことを防ぐ滑り止めとして使います。また、高いヒールを履く場合は、足のアーチが合わずに中底と土踏まずに隙間ができてしまうことがあるため、そのような場合にも前滑りを防止します。中敷の選び方は、柔らかすぎない材質で、靴の中で足が遊ばない厚みのものを選びましょう。
また、足首にくびれがなく、パンプスがフィットせずに脱げやすい、という方は、ストラップ付のパンプスを選んで。足首が固定されてパンプスが脱げにくくなります。

パンプスのつま先の選び方

パンプスのつま先の形はトレンドによって変化しますが、トゥのデザインも足が痛くならないパンプス選びには重要です。つま先の形は数種類あり、日本人に多いのは「エジプト型」。ご自身のつま先の形に合ったトゥを選びましょう。
【つま先の形と、その形に合うトゥのデザイン】
・エジプト型:親指が長いタイプ。オブリークトゥ、ラウンドトゥが合う
・ギリシャ型:人さし指が長いタイプ。ラウンドトゥ、ポインテッドトゥ、アーモンドトゥが合う
・ローマ(スクエア)型:指の長さが同じタイプ。スクエアトゥが合う
【トゥのデザインの種類】
・ポインテッドトゥ:つま先が尖った形状のもの。様々なデザインがある人気のトゥ
・アーモンドトゥ:つま先部分がアーモンドのように少しほっそりした形状。足に合いやすいデザイン
・オブリークトゥ:全体に丸みがあり、親指に高さをもたせて足指にそって設計されたデザイン
・ラウンドトゥ:つま先が丸いデザイン
・スクエアトゥ…つま先が平たく角ばり、足の指に余裕があり履きやすいデザイン

パンプスのヒールの選び方

パンプスはヒールの高さによって足の重心が変わってきます。そのため、ヒールの高さによって選ぶべきヒールの形状は違います。人間の重心の位置を把握して作られているメーカー(クリスチャン・ルブタン、ジミー チュウ、マノロ・ブラニクなど海外の有名ブランド)のパンプスを選べば、高いヒールでも比較的長時間履けるようになるでしょう。ただし、足のサイズが24cm以下の方は、高いハイヒールを履くと捻挫しやすい傾向にあります。足の小さい方が8cm以上のハイヒールを履く場合は、靴の前底が厚いプラットフォームタイプのパンプスを選ぶと足への負担が少なくなります。
また、ヒールに不慣れな方は、細いヒールよりも横に太いチャンキーヒールのような安定感のあるデザインがおすすめ。細いヒールでも、リフト面がやや横長のヒールデザインを選べば安定感が増します。
【ヒールの高さと適切なヒールの位置の目安】
・ローヒール(0~6cm):くるぶしの真下にヒールの接地部分がくる、ヒールが内側に入るインセットタイプ
・ハイヒール(7~10cm):かかとから垂直にまっすぐヒールがついたセットバックタイプ

フォーマルなシーンでの足元のマナー

結婚式や披露宴などフォーマルなシーンでは服装のマナー、「ドレスコード」があります。足元のマナーの基本は「パンプスと肌色のストッキング」。最近はカジュアルなスタイルの結婚式も増えてきているので、シーンに合わせた装いを心がけましょう。
・靴
フォーマルなシーンでは、つま先と踵が隠れ、ヒールが細めで3~5cm以上あるパンプスが正装です。カジュアルな結婚式や披露宴の場合は、オープントゥパンプスやストラップ付きのサンダルでも大丈夫。妊娠中など、体調によってはカジュアルすぎないフラットシューズでもOKです。ただし、マナーに不安がある場合はパンプスを。カジュアルなミュール、ブーツ、スニーカー、殺生をイメージするアニマル柄や革素材の靴は控えましょう。
・ストッキング
フォーマルなシーンで素足はNG。肌なじみの良いベージュ系のヌーディーなナチュラルストッキングを着用します。カジュアルな結婚式や披露宴では、ラメ入りやワンポイントのプチジュエリーストッキング、デニールが低めの薄手の黒いストッキングなどは許容の傾向にあります。ただし、黒の着用は年配の方への印象が良くないので注意して。厚手の黒タイツやカラータイツ、柄タイツ、網タイツは控えましょう。